株式会社LOCAS 2018年入社 竹村さん

・地域:東京都→長野県
・前職:営業職&営業推進
・現職:事務局運営&ディレクション

今回お話を伺ったのは、東京でバリバリと営業職で働いていた竹村さん。
結婚を機に長野県への移住と転職を果たした竹村さんに、東京と地方で働くことの違い、現在のやりがいや暮らしについてお答えいただいた。


長野県に来る前は
バリバリの営業職でした

————— まずは、転職前の東京での働き方や会社について教えてください。

東京での仕事はとても楽しかったんです。私はフットワークが軽いタイプなので、走りながら考えるのが好きで得意。「とりあえずやってみよう」と、何かが少しでも見えた瞬間に動き出したいので、東京の流れの速さは性に合っていたと思います。
前職は、リクルートがプロデュースするアプリの営業。飲食店などにある、順番待ちの番号をひく機械がありますよね。あれを、アプリで簡単に安価に実現できるというものがあって、その立ち上げ初期からシェア拡大期に営業として関わらせていただいていました。それ以前も、立ち上げの頃のホットペーパービューティーの営業をするなど、新規事業のチームに入ることが多かったですね。ずっと、BtoBの営業もしくは営業推進の仕事をしていました。

————— なぜ、バリバリと働いていた東京から長野県へ来ることになったのでしょうか?

当時の私もまさか長野県に住むなんて思ってもみませんでしたが(笑)、35歳で長野県に来てから今年で3年になります。東京にほど近い千葉県の出身なのですが、はじめての就職以来ずっと都心の職場に通う日々を過ごしていたんですね。とにかく、東京以外を知りませんでした。
そんななか、仕事のお客様として出会って以来友人だった方とお付き合いすることになり、プロポーズしてもらったんです。でも、彼はすでに東京にはいなくて、実家のある長野県で自分のお店を持っていたんです。だから、結婚するとなると私も長野に引っ越すことになる。あのときは本当に迷いました。
仕事が好きで、東京以外に住むなんて考えたこともなかったし、長野県には一度も来たことがなかった。それで「とりあえずどんな場所か見てみよう」と東京駅から約1時間半、新幹線に乗って長野にやってきたんです。

長野駅に降り立ってまず思ったのは「すごい山!すごい空気!…何にもないな!」ということでした(笑)。それでそのあと、彼が戸隠や善光寺、街中などいろいろな場所を案内してくれて、とってもやすらいだ気持ちになっている自分に気が付いたんです。
「あ、東京って何でもあるけど、何にもないのかもしれない」と思ったのを覚えています。 それで結婚を決めて長野県に来ることにしました。

はじめて訪れた長野県 戸隠

移住を決意。
でも心配なのは仕事のこと

————— 見知らぬ土地への移住や就職にあたって、心配や不安はありませんでしたか?

家族や友人からは反対されました。
「仕事が好きなあなたは、東京で働いていた方が絶対いい。やりたいと思えるおもしろい仕事が、長野県にあるの?」というのがみんなの主な心配ごとで、私も「やりがいのある仕事があるかどうか」がとにかく一番不安でした。

Iターンする人が仕事を探す方法はいくつかあると思うのですが、その時の私はハローワークを利用しました。そこで出会ったのが、今の仕事です。
長野県だけでなく、全国的にみても住宅業界のトップブランドである「サンプロ」のノウハウをシェアする「株式会社LOCAS」は(正確にいうと、サンプロからLOCASに出向しているという形での雇用になります)、全国にある工務店さんをクライアントに抱え、集客モデルや広告、ブランディングなどのアドバイスとコンテンツの共有をする会社です。今、東京にいたころよりも自分のスキルが試されていると感じています。

仕事内容としては、クライアントとの連絡や契約まわり、お金まわりに加え、パンフレットや看板などの制作ディレクションをすることも。LOCASは毎日のように新しい挑戦をしている職場なので、私がもともと持っている「走りながら考える」という個性が活かせる上、今までの仕事で培ってきた法人のお客様との距離の取り方やレスポンススピードのカンのようなものが発揮できていると自負しています。
良い意味で、自分にかかる責任が広くて重いんですよ。「おもしろい仕事があるのか」というのが心配ごとでしたが、正直、今の方が頭を使って自分で何かを生み出していて、ワクワクできる感覚があります。自分の力不足が悔しい時もありますが、ここは…、明日は…、一年後は…、こうなっていたいと常に未来のことを思える職場なんです。

————— 東京と比べて金銭面での違いはありますか?

やりがいという面はもちろん、お給料の面もどうなるんだろうという不安がありました。ハローワークに相談して「今の稼ぎと同等のお給料はまず難しいと思ってください」と言われ、そうだよなーと。正直、年収は東京にいたころよりも減りました。
でも、たとえば私が独身だったとしても、一人暮らしをしながら貯金をしていくことが可能なくらいはいただいています。長野は家賃も本当に安いですしね。
たとえば年収が60万円下がっても、家賃も5万円下がればトントンですよね。それに、実際働いてみてこちらの方がビジネスチャンスがあると感じるし、今は地方で働くことがどんどん注目されてきている。自分たち次第で満足のいくバランスをつかむことはできると思います。

私にとっての
「豊かな暮らし」とは

————— 竹村さんからみて、現在の仕事や生活をどう感じていますか?

今思えば、東京でバリバリ仕事をして毎晩のように飲み歩いていたころは、いつもどこかちょっとしたむなしさみたいなものを感じていた気がします。終電まで飲んで、いっぱい働いてという暮らしが当たり前だと思って、それでいいと思っていました。毎日が楽しくて必死だったから、ちょっとさみしいような気持ちが出てきても、フタをしていたんだと思います。
使い古された言葉ですが、今は「豊かな暮らし」ができています。
自分のスキルを活かしながら成長もできる仕事があり、大きな山と空と緑をすぐそばに感じる。人によって何が豊かなのかは違うと思いますが、私にとっての豊かな暮らしは、長野にあったんだと感じています。